2004年9月の独り言

5(日)台風がくると思ったら、大きな地震が来ました!

今日はクリトメリアの演奏会でした。私はお手伝いをするようになって初めての演奏会だったのですが、大変居心地もよく、楽しい時間となりました。細かいイロイロはあったにしても大きな事故もなく、概ね順調だったように思います。何より、大勢のお客様に来て頂けた事は幸せでした。いずみホールで憧れのベーゼンドルファーのピアノに触った事、団員さんに混じって歌わせてもらった事など、私自身にとっても忘れられない一日となったのです。しかしなんといっても、打ち上げのさなかに大きな地震がきたのは驚きでした。29階のパノラマレストランで「景色がいいですねー」なんて言ってたら、突然グラグラッと揺れて、しかも高層なので結構大きく長く揺れ続けたのです。怖かった。。。でも、こういった事も乗り越えて、また今週木曜日から次のイベントに向かって練習がスタートします。いい物を作ろうと思ったら、知恵を絞って話し合い、また、それなりの時間と労力が必要なのだと、今回いろんな仕事を分担してやり遂げた団員さんたちは実感した事でしょう。本当にお疲れ様でした。身体も頭もどうぞゆっくり休めて下さいね。


8(水)昨日は強風でしたが、台風一過。いいお天気でした。。

一泊二日で、毎年恒例ゆきやなぎの夏合宿に行ってきました。今年は台風18号のおかげで強風が吹きすさぶ中、17名のメンバーと朝から晩まで合唱漬け。しんどいけど、なぜか私はこの恒例行事が好きなのです。それは、音楽の事だけ考えていればいい二日間であると同時に、ゆきやなぎとのお付き合いが長くなり、メンバーと一緒にいる時間が長くても自然にいられる事も、大きな原因だと思います。
最近団内シャッフルをしたので、パートが変わった人達のおかげで新鮮な響きを聴く事もできて、実りのある二日間だったように思います。そして今回もやはり宴会が楽しく、指揮者二人もご機嫌さんでした。根は真面目で繊細なんだけど、練習中はかなり大胆な表現で指導をされるきーちゃん先生と、わかりやすい言葉で細かな所から丁寧に、少しずつの進歩を確認しながら進む松尾先生。この二人の指導者に皆絶大な信頼を寄せて、懸命についていくのです。来年の演奏会に向けて、未定だったステージの準備も始まりました。さて、来週からのレギュラー練習も頑張りましょう!


12(日)日中はまだ暑いなぁ。。

昨日は、ダンナに松屋町の空堀にある「練」という面白い場所に連れて行ってもらいました。
空堀では古い町屋を改造してギャラリーや雑貨屋さん、また小さなレストランなどにして、若い人達にもっとこの街に足を運んでもらおう、という動きがあり、この「練」もそのひとつなのです。チョコレートショップ「エクチュア」のイートインスペース(もちろんチョコレートやクッキー詰め合わせなどお持ち帰りコーナーもあります)があったり、皮小物屋さん、アクセサリーショップなどが集合しており、店内はどれも町屋の雰囲気をそのまま生かし、太い梁が残されていたりしてなかなか趣があり楽しめます。この日はエクチュアでランチを頂いたのですが、BLTサンドイッチとスープとサラダ、あとデザートにコーヒーか紅茶がついて¥1000弱でした。いろんな友達に是非紹介したいお店のひとつです。
そして今日はゆっくり日曜日。こういう日にしかできない事と言えば、料理新レパ初挑戦!お昼に「カルボナーラ」を作りました。但し、「なんちゃってカルボナーラ」です。ベーコンの変わりにハムを使い、生クリームの変わりにスジャータを使い、たまねぎを普通の倍くらい入れて。気を使って作ったからか、結構美味しく出来上がり、多めに作ったはずがあっという間にお皿の上が片づいてしまいました。
今満腹になったダンナ平林クンは、気持ちよさそうに居間でお昼寝中。正に、彼にとってこういう日にしかできない事ですね。


14(火)お昼頃は大雨と雷。夕方から晴れました。

今日、同級生のSちゃんが2度目の伴奏合わせにやってきました。昔同じクラスにいた頃にも伴奏をしていたのですが、学校が別々になり、しばらくは疎遠になっていたのです。でも共通の友人のおかげで、また一緒に音楽を楽しむチャンスができました。今日合わせたのはモーツァルトを2曲。モーツァルトは昔から苦手意識があって、ピアノソロの曲もなんとなく遠まきにしか接していなかったのですが、デュオの演奏会のために「2台のピアノのためのソナタ」を苦労しながら勉強して以来、やはり皆に好かれる作曲家だけの事はあるなぁ、などと最近あらためて感じているところです。今日も楽しかったぁ!難しさを越えたところにこそ本当の良さが見えてくるって、本当ですね。「雨降って地固まる」か「喧嘩するほど仲が良く」って、ちょっと違う?


19(日)くもりっぽい一日でした。

大学時代の同級生で、時々一緒に仕事をしている佐藤くんが結婚しました。お相手は仕事先の合唱団で出会ったらしく、今日初めてお顔をじっくり拝見しましたが、控えめながらしっかりした感じのスレンダーな美人さんでした。
年齢は彼の方が10年くらい上なのにどちらかというと甘えていて、彼女の方がさり気なく引っ張っている感じです。でもそれがちっともイヤな雰囲気でなく、「こういう状態にさせてくれる人を佐藤くんは探してたんだろうなぁ。」と思えたのです。いつでもどこでももたれかかるのではなく、支え合う形で自然にいられたらいいですね。どうぞ今日の幸せを忘れずに、末永くお幸せにね。


21(火)夕方から雨が降りました。まだまだ残暑。

昨日、近江八幡に今年新しくできた「ボーダレスアートギャラリー NO-MA」まで出かけました。そのギャラリーがある辺りは、古くからの町屋をそのまま残す「伝統的建造物群保存地区」に指定されていて、なんとも雰囲気のある町並みです(以前に紹介した大阪の空堀の辺りにも通じるかな)。ここは、特別面白いお店がたくさんあるという訳ではないのですが、また行きたいな、と思わせる何かが確かにありました。
ボーダレスアートという名前は「障害の有無を越え、作品を通じて、人が持つ表現へのエネルギーが交差する新しいアートの場所をめざしている」という事からきています。このギャラリーのパンフレットに掲載する写真をダンナ平林くんが撮ったというご縁もあり早く伺いたかったのですが、結局「私あるいは私〜静かなる燃焼系」という展覧会の最終日にやっとお邪魔できたのです。
今回私の印象に一番残ったのは、岩崎司さんの絵と書を集めた部屋です。現在精神病院に入院なさっていますが、今も作品を書き続けていらっしゃいます。病院側は保管の場所がないのでこれまで廃棄処分していたらしく(!)、このギャラリーがなかったら出会う事のなかった作品たちが、膨大なエネルギーを発散させていました。書も絵も、さらっと通り過ぎる事のできない握力をもって見る側を圧倒していたのです。伝えたい事がたくさんあってその表現手段をもっている事は、本当に素晴らしい事だとあらためて思いました。


26(日)くもり。でもまだまだ残暑。

芸術の秋です。今日は午前中、ダンナ平林くんの写真関係の知り合いの展覧会に行き、午後にはチェロのお友達の演奏会を聴きに行きました。
写真展は特にテーマが決められている訳ではなく、それぞれ撮りたいものを撮り出品するというものでした。ある人は南の島を撮り、ある人はモノクロでヌード、ある人は花の写真を加工し、ある人は色鮮やかな野菜を何種類も撮って大きく引き延ばしたり。それぞれ普段広告写真を手がけている人ばかりなので、撮影の技術は何ら問題ありません。ただ、写真展として何かひっかかったのです。一人の作家の作品中に額のあるものと無いものがある事や、壁・額・作品の位置のバランス、前後の作品の関連性など、絵画ならもう少し考えられるはずの事が軽視されている気がしたのです。「作って終わり」ではなく「それを鑑賞する人がいる事を意識する」までが発表する人の責任ではないか、と。何事も勉強になります。
それから午後の演奏会。ピアノとチェロによるものでしたが、これもバランスにかなり疑問が残りました。単に音量の事ではなく、それぞれの表情やテンションの状態などがアンバランスだと、聴く側に届く物がストレートではなくなるような気がします。特にピアノは会場に入ってからでないと楽器の状態がわからないのですから、そこから合わせる楽器とのバランスや会場の響き方の問題などを短時間につかむのは相当難しいのです。それがバランスをとろうとするあまり、消極的な音楽に聞こえたのは同業者としても残念です。それをカバーするだけの「表情の緩急」がもう少し欲しいところでした。本当に何事も勉強になります。。。でも、ヒナステラのパンペアーナ第2番、血が騒ぐ感じで私は大好きです。


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